当時21歳だった私は友達の紹介で一人の男性と出会いました。元カレと別れたばかりで寂しかった私はとりあえず甘えられる人がいたらいいなくらいの気持ちでした。
彼とは最初はメールのやりとりだけで顔は知りませんでした。それでもメールだけで人柄がわかるような気がしていいやと思いました。でもそれが失敗だったと思います。私って本当に恋愛にたいして見る目がないんだなと思いました。
母性本能をくすぐる彼
彼と恋愛に発展したのはモーニングコールを頼まれてからです。一人暮らしを始めたばかりだったので起きられないということで始まりました。
朝から「おはよう、ありがとう」なんて寝ぼけた声で言われると母性本能をくすぐられるんですよね。でもここで私がなにかしてあげたいと思ってしまったことが失敗でした。
彼は父親がいなくて母ひとり子一人の家庭でした。なにか話をしていると「お母さんが」というキーワードが出てきました。恋愛の怖いところはこれが母親思いなんだなと思うところです。
そして度々地元に帰っていました。あとでわかることですがこの地元への度々の帰省が問題になりました。
初めて会ったとき、失敗したのが写メをもらっていなかったことです。電話やメールで長くつきあっているうちに顔はどうでもよくて気にしていませんでした。でも実際初めてあったらまったく好みではなかったのです(笑)。
それでも会ううちになれていくものですね。私の方をどう思ったかわかりませんが、どうやら気に入ってくれたようです。この時もなぜか彼に押されるままつきあってしまいそれが失敗でした。
包み隠さず趣味は『アイドル』
この恋愛の最大の失敗は彼がアイドル好きだったということです。これは初めて彼の部屋に行ってわかりました。
入った瞬間目にしたものはアイドルの時計。時計の文字盤にアイドルのメンバーがいました。さらに写真集がずらり。この時彼は恥ずかしさもなく、時計について説明してきました。
恋愛の怖さというかその時は趣味があっていいねという感じでした。時計の針が12を指すたびにその文字盤のアイドルが喋っています。そこでこの子知らないと言ったのが失敗で彼が機嫌がわるくなりました。
恋愛のなせる技なのか私は好きでもないアイドルの名前を必死に覚えていました。さらにあとでわかったことですが、彼の一番好きなメンバーの子と私の髪型が同じでした。雰囲気が似ているから好きになったのかと思うと、最初からこの恋愛って失敗だったんじゃないかと思います。
彼は車のナンバーもアイドルに関連させていました。
「このナンバーはどうやってつけたでしょう」と聞かれて大体わかりました。
「誕生日とか？」と聞くと「あたりー」みたいなこの会話自体思い出すと嫌な気持ちになります。彼はいつもCDをかけていたし私も覚えてしまいました。そしてそのアイドル関係の失敗としては新しいCDが出たときに買ってくれたのですが聴く時間がなくてしばらく経ってしまい、ふと会話が出た時に「まだ聴いていないんだよね」といったら彼がものすごく不機嫌になりました。そういうところも含めてだんだん不信感が出てきました。
ロリコン変態野郎
そんな感じで1年ほど付き合いが続きました。その頃は私も彼のアパートに頻繁に出入りしていて、家事をしてあげていました。
とにかく彼は甘え上手なのです。母親が恋しいからかもしれませんが料理なども私が失敗しても手料理を喜んでくれました。一人暮らしだから大変だろうと私もせっせと家事をしてしまい、彼も恋愛対象というより母親みたいに思っていたのかもしれません。
そのうちに彼が地元に帰って泊まることが多くなりました。この時になんの疑いもなく行かせていたのが失敗でした。彼の友達とも仲良くなっていた私はその友達から連絡をもらいました。
「もうあいつはやめたほうがいいよ」と言われました。
理由は教えてもらえませんでした。
そうしているうちに彼は会社をサボるようになり私はよく叱っていました。なんとか真面目にやって欲しいという変な母性本能が働き更生させないとダメだと思ってしまいました。
そのときは私も恋愛よりも家族愛みたいなものでムキになってしまいました。それがうざかったのか彼が連絡を拒否するようになっていきました。友達から忠告をされていたにも関わらずなんとなくだらだら時間だけが過ぎて行き、今思えばこの時間がすごくムダで早く別れればよかった、失敗したなと思います。
業を煮やした友達が最後に教えてくれたのは彼の浮気でした。
それもすごく歳の下の子とです。もうロリコンとしか思えませんでした。アイドルとロリコン、本当に気持ち悪い。そしてこの恋愛は一気に冷めていきました。私も急に目が覚めたというか最初から失敗だったんだなと思いました。
この恋愛はずっと覚えていてつきあうときはいつも最初に趣味や性癖をチェックするようになりました。
