女性よりも女性らしいジェンダーレス男子
ある合コンで年下のジェンダーレス男子と出会いました。私はどちらかというとガッシリとした男性が好みでしたので、ジェンダーレス男子は好みではなく苦手意識が強くありました。
そのため、合コンでもあまり話をしないようにしていたのですが、ジェンダーレス男子はなぜか私のことを気に入ったようで、猛アタックをされてしまいました。私は自分でいうのもなんですが女性らしくない性格でもあり、男性経験も豊富ではありませんでした。
ジェンダーレス男子というのは、女性の私から見ても女子力が高いように感じて、眉毛もしっかりと整えていますし、メイクまでしているのです。そのような男性には魅力も感じませんでしたが、好意を持たれていることに対して嫌な気持ちにはならず、ジェンダーレス男子と連絡先を交換することにしたのです。
それからジェンダーレス男子と頻繁にやりとりをしました。テレビに出てくるようなおしゃれなカフェでの写真やメイク道具の写真などを送ってきて、どうコメントをしたらよいのか正直分からなかったのです。
しかし彼は、まるでブログに載せるかのように毎日こまめに連絡をして来てくれたのです。そのため、私は彼と自然な形で恋愛をスタートすることになったのです。
人は見た目でないと言うので、私は彼の素顔をしっかりと理解しようと思いました。ジェンダーレス男子は自分と同じようにきれいなものを好むと思っていたのですが、化粧毛っのないような私のことを好きになってくれた彼と一緒なら大丈夫かもしれないという確信目いたものがあったのです。
ジェンダーレス男子は女性が好きなお店を好みますし、女友達と一緒にいる感覚でデートを楽しむことが出来ました。彼氏というよりは女友達というような感覚だったので、上手くいくと思っていたのですが、その考えこそが今となったら失敗の始まりだったのかもしれません。
ジェンダーレス男子と付き合い始めてから、私はこれまで興味がなかったメイクなどにも興味を持つようになりました。服装などもジェンダーレス彼氏に負けないようにおしゃれをしなくてはと思い、ジェンダーレス彼氏に相談をするとジェンダーレス彼氏は喜んで相談に乗ってくれて、私とジェンダーレス彼氏の関係というのは、ますます良好になっていっているように感じたのです。
私たちが歩いている姿は不釣り合いに見えたかもしれませんが、それでも一緒にいてくれる彼氏への愛情は増していきました。
楽しいデートが続くと思っていた
ジェンダーレス彼氏とのデートは、相手のことを考えなくても行きたいところは同じということが多かったので、おしゃれなカフェやおしゃれなスポットで二人で何時間でも一緒にいることが出来ました。
ジェンダーレス彼氏はとてもおしゃれさんなのでおしゃれなカフェなどにもピッタリで、周りからも注目される存在となっていました。その隣にいる私は彼のマネージャーのような気分になっており、ジェンダーレス彼氏と一緒にいると、惨めな気持ちになってしまうこともありましたが、彼氏は気にしないでととても優しく慰めてくれるので、一緒にいることが出来ました。
しかし、惨めな気持ちになるだけではいけないと、彼を真似ておしゃれに力を入れることにしたのです。ジェンダーレス彼氏に教わってメイクをしたり、ジェンダーレス彼氏の行きつけのショップでコーディネートを考えてもらったり、ネイルなどにも初挑戦しました。
どんどん変わっていく私に周りの人が驚いていたのですが、私がおしゃれに目覚めていくにつれて、ジェンダーレス彼氏の愛情表現が少なくなってきたり、おしゃれな写真などを送ってこなくなってしまったのです。
ジェンダーレス彼氏との恋愛は初めてだったので、どうして連絡が少なくなったり、愛情表現が少なくなってきたりしたのか理解できませんでした。私なりに彼に釣り合うようになりたいと頑張ってきたはずですし、現に以前よりも女性らしさに磨きがかかってきたと思っていた頃なので、彼の態度の急変に驚きを隠せませんでした。
しかし、そのことに気がついていないかのように、ジェンダーレス彼氏に教えてもらったマツエクをしたら彼のように写真を撮って送ったり、新しい洋服を購入したら写真を送るようにしていました。
彼のようになりたいと頑張っていた私を嬉しそうにみつめていたのは彼でしたし、何よりもおしゃれな話には敏感だったので、おしゃれの話題の提供ができるように努力をしたのです。
しかし、ジェンダーレス彼氏にとっては、その私の努力事態が、私たちの関係を壊すことになり、失敗を呼び起こしていることに、全く気がつきませんでした。
ジェンダーレス彼氏と付き合ってから、私は周りから驚かれるほどに変わり、おしゃれにも目覚めてしまい、もう男性っぽいと言わせないような姿になっていたのです。ジェンダーレス彼氏が出来てからは一人で歩いているとナンパされることも増えて、ジェンダーレス彼氏の隣に相応しい女性になれたような気がしていました。
ジェンダーレス男子が私と付き合った訳
ジェンダーレス彼氏からあまり連絡が来なくなって半月ほどして、彼の方から話があると言われて会うことになりました。
思いきりおしゃれをしていき、彼を喜ばせようとしましたが、私の姿を見ても褒めようともしてくれません。
それもそのはず、彼は私に別れを告げるために呼び出したのです。
別れの理由を聞いて、私は唖然としました。
それは、(私が女性らしくなったから)というものでした。
ジェンダーレス彼氏は私の女性らしくない姿に興味を持ち、女性らしくない私を隣におくと自分がとても魅力的に映るということが快感だったとのことでした。そのため女性らしくなった私というのは、自分にとっては不都合だというのです。
その理由を聞いても、即座には理解することができませんでした。しかし、ジェンダーレス彼氏は自分が誰よりもきれいでいたいから、女性らしくない私を選んだのに、女性らしくおしゃれをしたら自分が目立たなくなることを恐れたのです。
ジェンダーレス彼氏は私がおしゃれに興味がなく、引き立て役にぴったりだから選んだと言ったのです。
彼は私の中身を見て選んでくれたと思ったのに、とてもガッカリしました。ジェンダーレス彼氏との恋愛は失敗に終わりましたが、彼から学んだこともたくさんあります。
今ではジェンダーレス男子からもセンスがいい女性として認められる存在となりました。ジェンダーレス男子と付き合うときには、同じようにおしゃれな人を選ぶ人と、男性的な人を選ぶ人とで別れるみたいですので、私が付き合ったジェンダーレス男子は男っぽい私を求めていたのかもしれません。
私にとってもがっかりする結果に終わってしまったのですが、もしかするとジェンダーレス男子の方も付き合いはじめと違うと悩んだのかもしれません。
そう思うと申し訳ない気持ちもわき起こってきます。ジェンダーレス男子は男性のようなタイプの人を好むこともあるということを、ジェンダーレス彼氏との恋愛で学ぶことが出来ました。
また、ジェンダーレス男子にとっては、女性がおしゃれなどをすると驚異に感じてしまうらしいですので、ほどほどにしておいたら良かったのかもしれません。
彼のライバル心を目覚めさせてしまったことがこの恋愛の敗因かも知れませんが、今度は今よりももっと女性らしさに磨きをあげて、美しくて女性の気持ちを理解してくれて、デートの相性もバッチリの恋人にはもってこいのジェンダーレス男子と幸せになりたいと考えています。
34才 販売員のジェンダーレス男子との恋愛の失敗談