妹のような恋人を探していたのか?
私の恋愛失敗体験のひとつに、ロリコン気味の男性と付き合ったというのがあります。
当時私は20歳くらいの学生だったのですが、顔やファッションが歳の割に幼いなどという理由から一部の層にモテてました。
そんな時にメル友サイトで知り合った35歳くらいの男性と交際したのですが、彼は最初はなかなかいい感じの人だなと思っていました。
顔は今ひとつでしたが、身長は高いし給料が良いからか羽振りもいいし、トークだってそんなに悪いわけではありません。
学生が普段食べられないような高級レストランや喫茶店にデートの度に連れて行って貰ったり、何かとプレゼントを買ってくれようとします。
また、帰りが19時頃にも関わらず、ナンパ男に狙われ気味なんでしょ? という理由で志願して最寄り駅まで電車で同行してくれたりしていました。遊び場から最寄り駅まで、片道1時間以上かかるというのにです。
彼は今までも恋人がいたようですが、どうも長続きしないらしくてその歳まで未婚でいるようでした。
絶対に私くらいの歳下の人がいいけど、歳下の人とは微妙に価値観が合わず勝手に離れて行ってしまうと彼は言っていました。
私が話している限りは特に不快になったりはしていなかったので、もしかすると恋愛が失敗する要素は会話以外にあるのかなと思っていました。
ある日、私は彼から高校生のコスプレをしてほしいとお願いされました。
彼曰く清楚系(地味というわけではなく)の高校生を連れてデートするのが夢だったらしいです。
家には制服がありましたから、それを少しアレンジして髪型もツインテールなんかにして出かけたら非常に喜ばれました。
私自身そういうのは抵抗がないのでいいですが、これ嫌いな人は本当に嫌悪感を覚えるでしょうね。
かつて女子校に通う喪女だった私には制服デートなんて都市伝説だったので、それを体験できたのは新鮮だと思いましたが。
こういう可愛い服装をしているとどんどん尽くして何でも買ってくれるようになるので、次第に私はこの人と一緒にいるのではなく、何かプレゼントしてもらうのが楽しいのだと思うようになってきました。
恋愛下手をこじらせてやたらと顔色を伺うのがウザい
彼と接する上で、気づいたことがありました。それは、彼は恋愛下手なのをこじらせていつもビクビクしているということです。
デート中、何度もこちらの様子を伺うようにしてきます。酷い時は、顔を覗きこまれたりもしました。
これから遊びに行く場所の提案をする時などは、声が少し上ずったり顔が引きつっているようにも見えました。
彼の話から察するに、前の彼女が神経質でこっぴどいフラレ方をしたようで、彼女を失うことに強い恐怖心を感じているとのことです。
そのため彼は言動一つ一つに、フラれる要素がないか、いちいち相手の反応を見て確かめているのでした。
それは可哀想な失敗体験だなと思いましたが、ご機嫌伺いも度が過ぎると不快になっていきます。
恋愛ってご機嫌取ってするものじゃないだろう、と彼を見ていて思いました。
彼の様子は恋人というよりも主人に従う従者のようです。
最初の頃の堂々とした印象もいつからかすっかりなくなってしまい、魅力が更に減ったように感じました。
そんな状態がデートの度に続いたので、「そんなに機嫌を取らないでも大丈夫だよ」と言ったのですが、なかなか改善はされませんでした。
彼にとってはとにかく私が大切らしく、デート中は絶対に不快な思いをさせたくないとか、苦労をさせたくないとか思っていたようです。
だから何に対してもお金を出してくれたり、頻繁に「疲れてない? 喫茶店でも入ろうか」などと誘ってくるのです。
こういう体験を人に離すと羨ましがられることもありますが、意外と早く飽きがくるものです。
彼はデート場所の下見をしたり数種類デートプランを練ったり、それを欠かしません。
彼ばかり熱心で、気持ちが置いてきぼりをくらったような感覚でした。
指摘しても彼の態度は変わらないし、私は彼のことは諦めて自然消滅することにしました。
ただ居心地が悪くなっただけで彼を人間的に嫌いになったわけではないので、後味の悪い失敗談だと思っています。