仕事は順調!気がつけば3年も彼氏を作らず
20代後半を過ぎれば、恋の失敗談の1つや2つは誰にでもあると思います。
しかし、わたしの場合はその恋が誰にもいえないものだったため、恋をしていたことすら知らず、ましては失敗していたんてことも友人たちには知られていません。
20代前半は彼氏や好きな人に尽くして、失敗して恋が終わるということが多くありました。
もうこんな失敗は繰り返すまい!と心に決めた頃、仕事も軌道にのりはじめ、気がつけば3年も彼氏を作らず、ときめきのない生活を送っていました。
当時のわたしは
「仕事以上にドキドキわくわくさせてくれて、成長させてくれる人なんていないもん」
が口癖で、大きな仕事が終われば飲みに行くけど、それ以外は会社と自宅の往復という単調な毎日を過ごしていました。
言えない恋をした彼と出会ったのは任されていた大きな仕事が終わり、同僚たちと飲みにいった先で知り合いました。
隣のテーブルで飲んでいた彼のグループと、わたしたちのテーブルの料理とドリンクが何度も間違えて運ばれてきたことをきっかけに一緒に飲むことに。
ドラマみたいな展開に浮き足立つ部下の女の子を尻目にわたしは淡々と飲んでいました。その姿を彼はニコニコしながら見ていて、その笑顔で見つめられるのが恥ずかしくなり、しだいに胸がドキドキするようになりました。
帰り際、彼からこっそり連絡先を渡され、1週間後に2人きりで食事に行くことになりました。
彼のおすすめのお店で、料理もお酒もおいしかったのですが、それ以上に3年ぶりにドキドキして男性とデートをしている状況に混乱し、いつもなら絶対に潰れないのに彼の前で潰れてしまいました。
そのままホテルに行き、なりゆき任せで関係を持ってしまいました。
自分のなかでは「好きになりかけてるし、良いかな」と思っていました。
成り行きでもこの恋に失敗なんてありえない
成り行きではあるものの、彼とは関係を持ってからも連絡を取り合い、デートを重ねていました。
「この恋こそ、失敗したくない。失敗させない。失敗になんてしない。失敗なんてありえない」
と自分のなかで何度も呪文のように言い聞かせていました。
彼とわたしの会社が渋谷にあったことから、デートは必ず仕事終わりに渋谷でという暗黙のルールのようなものが出来上がっていました。
過去の恋にもさまざまなルールがあったので、特に気にすることはありませんでしたが、恋愛マスターの友人からすれば、「恋にルールなんて存在しない」ということだったので、この時点ですでに気がつくことができればよかったなって思います。
少し後悔しています。
とは言うものの、3年ぶりのときめきで女を取り戻したわたしは、ますます仕事絶好調。平日は仕事終わりにデートの約束があれば定時で上がり、デートがなければ残業して仕事を片付ける。
デートの日にしっかり定時で上がれるように準備をしていました。
週末は平日にできなかった部屋の掃除などで2日が終わるという生活を過ごしていました。
彼の仕事が忙しいこともわかっていたので、きっと彼も同じような生活を送っているのだろうと勝手に想像していました。
忙しい人と付き合うのも、これがはじめてではなかったので、会えないときは会えないときにしかできないことをするようにわたしの恋愛システムは仕組まれているようで、特に彼を疑うだとかそういったことは思いつきませんでした。
突然のカミングアウト。不倫はダメ!絶対!
しばらく彼と平日でも会えない日が続きました。
半月くらい会えない日が続きましたが、わたしは特に気にしませんでした。だってこの恋は失敗しないし、失敗にさせないと心に決めていたからです。すっかり恋の自己暗示にかかっていました。
きっとこのとき友人に相談していたら
「急に会えなくなるなんておかしよ」
と忠告をしてもらえていたのでしょうが、仕事も忙しくしていたため、友人たちと連絡をとることすら億劫になっていました。
半月ぶりに彼と会う約束ができました。
初めてお泊りをした日以来のお泊りデートです。
「付き合おう」なんて言葉は大人の恋には必要ないと考えていましたし、過去にそれで失敗したことがなかったので必要ないなと思い、彼にも確認することはなく、ダラダラと体の関係を結んでいました。
そこに後ろめたさなど感じるほど恋愛初心者じゃないと自分自身に対して見栄をはっていたのかもしれません。
そして久しぶりのデート。
いつも通り渋谷で待ち合わせて、渋谷で食事をとり、そのまま渋谷のホテルにお泊りです。
知り合ってから3ヶ月が経ったので、そろそろうちに呼んでも良いかな?と思っていたのでホテルをとっているのを聞いてちょっとがっかりしました。だけど、2人でいるときの彼は優しく、やっぱりわたしの目に狂いはなかったなと幸せに浸りながら眠り朝を迎えました。
朝を向かえ、となりで眠る彼の携帯が何度も鳴っていたので起こしてあげると
「あ、嫁から電話だ」
とあっさり。
寝ぼけているのかな?
と思い、電話が終わって
「嫁って?」
と聞くと、彼はあっさり
「俺、既婚者なんだよね」
とカミングアウトしてきました。
わたし自身、
「不倫・ダメ・ゼッタイ」派で過去に友人の不倫に巻き込まれ苦い思いがあるので、その日でスパッと彼に会うことも連絡をとることもやめました。
3年ぶりのときめきが失敗に終わるとは疑わず、浮かれていた自分に往復ビンタをしたい気分です。