恋愛がしたい私に前に現れた3人の男性
私の職場での恋愛体験です。
私の勤務先は全国展開している企業で総合職は3~5年で転勤することになっていました。
総合職はほぼ男性です。
私は異動のない総合職のサポート職員として採用され3年目でした。
大学卒業時から恋人のいない私はずっと恋愛がしたくてたまりませんでした。
でもなかなか出会いがなく、友達にお願いして紹介してもらった何人かとデートしてみても、趣味が合わなかったりいきなり親との同居をきりだされたりして恋に進展せず失敗に終わっていました。
職場ではというと、入社当時の男性社員はみんなかなりの年上か若くても既婚者ばかりでちっとも恋愛の始まる気配がありませんでした。
ところが入社から3年たって人事異動で3人の入れ替わりがありました。
新しく来たのは20代半ばのAさんとBさん、そして30代前半のCさんでした。
3人とも独身男性。
恋愛への期待は一気に膨らみました。歓迎会の時にそれとなく異動してきた感想をきいてみました。
私の支店は田舎にあり娯楽施設が少ない町ですので、都会から来た3人は今回の異動に落胆しているようでした。
土地勘もないためとりあえず美味しいお店に飲みに行きたいというのが3人の希望でした。そこで新人3人プラス私と後輩の女の子とで飲みにいくことにしました。
はじめのうちこそ職場のまじめな話でしたがお酒が進むうちにAさんが恋愛話を始めました。
今回の異動で学生時代から続く恋人と遠距離恋愛になったと嘆いて、この近辺でのデートスポットをきいてきました。BさんとCさんは今は恋人はいないとのことで、私の狙いはこの二人に絞られました。
外見の好みとしては断然Cさんですが、Bさんの素朴で優しい口調も結婚相手として考えたらいいなと思えました。
とにかくそろそろ恋愛しないと結婚が遠のく、今から恋愛に失敗したくないという気持ちでいっぱいでした。
Aさんにデートスポットで有名な場所を教えながら、私は恋人がいないから行けないとさりげなくBさんCさんにアピールしたのでした。
まさかこれが恋の失敗につながるとはこの時は思いもしませんでした。
恋愛願望が強かったがゆえの失敗
さて、飲み会を終えて外へでると後輩の女の子は「彼氏が車で迎えに来ているから」と近くのパーキングへサッサと走っていきました。
私はBさんかCさんと方角が一緒に歩いて、あわよくばそれが恋愛に発展しないかなと期待したのですが二人は反対方向で、作戦はスタートする前に失敗。
そしてAさんが私と同じ方面だというので、Aさんと並んで歩き始めました。駅に向かいながら私はAさんのために前を通りかかったお店の説明をしながら歩きました。
美味しいパン屋、便利な本屋など暮らすのに知っていたら便利だろうというお店を紹介して歩きました。
そして路地裏にある素敵な喫茶店を紹介しようとした時、突然Aさんが私の手を握ったのです。そしてそのまま手をつないで歩いて行くではありませんか。
私は顔にいっきに血がのぼってボーッとしてしまい、心臓はバクバク。手を振り払うことも、どういうつもりか質問することもできずにただついて歩いてしまったのです。
駅が近づくとAさんは手を放して「またね」と去っていきました。
私はAさんとの展開に混乱しました。でも時間がたつうちに、彼女がいる人とゴタゴタしたくない。
これから30歳にむけて恋愛で失敗したくないという思いが強くなりました。翌日から職場でできるだけAさんとからまないように気を付けました。
2週間後、天気のいい休日の朝にAさんからメールが入りました。前回飲んだ5人で遊んで、お昼に美味しいものでも食べにいかないかというメールでした。
私はBさんCさんと仲良くなれるチャンスだと待ち合わせ場所へ。でもやってきたのはAさんだけでした。
Aさんに車で1時間半ほど離れたの都市部まで案内してほしいと懇願された私は「これはデートじゃない」と自分に言い聞かせ車に乗りました。
久しぶりに都会にでた私は楽しく感じてしまい、これがデートならと思わずにいられなくなりました。帰りの車でキスされても抵抗できずにいました。
それから遠距離恋愛の彼女とは別れたと言ってくれたAさんとデートを繰り返しました。そして5年の月日がたちAさんは新幹線で4時間かかる土地へ異動になりました。
私は退職してついていく覚悟ができていたのに彼は私をおいていき、1か月もするとあっさり移動先に彼女を作って私は捨てられました。
私の20代の恋愛は、恋愛したいという思いが強すぎて冷静になれず大失敗に終わったのでした。