【片思いの恋愛失敗談1】今も引きずる恋愛対象外だった甘酸っぱい思い出

恋愛 失敗 ケーキ

 

甘酸っぱい片思いの恋愛

私は現在29歳の独身女性です。
24歳の時に恋愛に失敗して以来、

それを引きずって生きています。

 

その頃の私は、

ケーキ屋でバイトをするフリーターでした。
特に可愛い顔をしている訳でもない私に彼氏がいたのは、

10代半ばの頃の事です。
その後彼氏が出来る事もなく、

ただただ淡々と日々を過ごしてきました。

 

 

友達に彼氏が出来て、

または結婚する子もいて、

遊びに誘われる事も少なくなり寂しさも覚えていました。
私だって彼氏がほしいと思っていても、

なかなか良い人が現れなかったのです。

 

そんな時に、

お客さんとして来ていた男性に恋をしました。

 

その男性は30代位の人で、

月に1〜2回金曜日の夜にケーキを買いにきます。
私がケーキ屋でバイトを始める前から来ている常連さんらしいのです。
その人を初めて接客した時も「新人さん?頑張ってね」と声をかけてくれました。

 

にっこり笑う姿にキュンとして、

でも最初は笑顔が素敵なイケメンのお客さんという印象でした。
ケーキ屋でバイトをするようになって1ヶ月経った頃、

酷いクレーマーに当たってしまいました。
落ち込みつつ、

でも何とか気力を出して仕事をしていると、

あの男性客が来たのです。

 

私を見て

「どうしたの?何か嫌な事あった?」

と言いました。
そして「良かったらこれでも食べて元気だして」と飴をくれたのです。

 

どうやら甘党な彼は、

いつでも甘いお菓子を持ち歩いているようでした。
男が甘い物好きってちょっと恥ずかしいよね、

と照れたように笑う彼に、

私は恋をしてしまったのです。

 

久し振りの恋愛で、

それも相手はお客さんで、

どうしたらいいのか悩みました。
気持ちを伝えたいと思いつつも、

彼の事は名前はおろか本当の年齢だって知りません。
ただ、

月に1度か2度顔を見れたらいい、

もしくは彼が来る日に休みなら会えない事だってあるのです。
話す事だって天気の事、

どのケーキがお勧めかというセールストークしかありません。
それでも、夢の中にまで彼が出てくるようになってしまいました。

 

彼に恋をしたと自覚してから3ヶ月が経った頃、

とうとう彼に想いを伝えようと覚悟を決めました。

 

失敗するかもしれない、

けれど告白だけれもしてみようと勇気を出したのです。

 

小さいお店なので、

基本的には1人接客が多いです。
取りあえず金曜日は全てシフトに入るようにして、

彼を待ちました。
そして彼に会計時に、

好きですという一言と携帯のアドレスを渡そうと思ったのです。

 

 

金曜日の夜、

彼がケーキを買いに来ました。
彼はいつもカットケーキを1、2個買って帰るので、

その日もそうだと思いました。
しかし

「ホールケーキの予約をしたいんだけど、いいかな?」

と言われたのです。

 

 

彼が注文した苺たっぷりのホールケーキ、

そのケーキに乗せるプレートには

「○○ちゃんお誕生日おめでとう」

の文字でした。
「実は娘が1歳になるんだよね」

と嬉しそうに笑う彼に、くらっと眩暈がしました。

 

 

そうです、

実は彼は既婚者だったのです。
彼は左手薬指に結婚指輪をしていないので、

勝手に独身だと思っていました。
きっとあのケーキは、

奥さんと食べる為に買っていたのでしょう。
私は自分1人で盛り上がって、

そして失恋してしまったのでした。

 

 

既婚者の彼に好きですというメモも、

携帯アドレスも渡せる訳がありません。
こっそりとポケットにしまったまま持って帰って、

破って捨てました。
彼はその後もケーキ屋にやってきては、

ケーキを買っていきました。
でも私は辛くなって、そのバイトを辞めてしまいました。

 

今になって思えば、

何とも笑える片思いです。
もっとちゃんと確認すればよかったと後悔する事もあります。
こうして笑える話にしていないと、

また傷つきそうな自分もいます。
でも、

おっちょこちょいな自分らしい片思いかなとも思いました。

 

彼の事を教訓にして、

恋愛をしようと思いました。

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