失恋を前提に!?自分自身の恋愛を利用した体験談

恋愛 失敗 講師

難関の資格に挑む友人が、スクール講師に片思い

私の友人(現在20代半ば)の体験談です。

 

彼女は当時普通の大学生だったのですが

ある資格を取得することを検討し始めました。

 

いくつかの専門スクール(予備校)を訪れたりしているうち

その資格は将来のキャリアにかなり有用ではあるものの

かなり取得が難しそうだという現実に気づき始めました。

 

やがて気に入ったスクールを選んで通い始めたのですが

そこはクラス数が多く何人もの講師が交代制で対応できるという点が売りでした。

 

そこで彼女はIさんという男性に出会ったのです。

 

それは中年のベテラン講師で初回の授業でかなり手厳しく評価され

第一印象は最悪だったらしいです。

 

ところがどうしたことか

たまたまIさんの授業を重ねてとって行くうち

友人はこの「おじさん講師」に猛烈な思慕を抱くようになりました。

 

その当時を振り返っても

「今になっては笑えるけど、当時は心底好きで好きで仕方がなくなった」

というくらいです。

 

まことに恋愛とは摩訶不思議なものです。

 

身体的な特徴を聞かせてもらってもIさんはごくごく普通の50代のおじさん。

20代前半のうら若い女性が心をときめかせる相手には思えず

私も頭を捻りたくなります。

 

ただ、彼女が目指す資格に対して

Iさんが持っている専門的な技量には圧倒的なものがありました。

友人の恋愛感情はこのあたりに魅力を感じてのことだったのでしょうか。

 

とにかく友人は

「I先生は既婚者だし、この恋は失敗するだろう。でもこの恋愛感情を、資格に対する勢いにかえられるかも!」

と健気に思いました。

失うことを前提とした自分の思いを

それでも前向きに活用していくべく行動に移し始めました。

 

Iさん目当てで足繁く余計な授業をとるようになり

実技体験講習にも頻繁にチャレンジ。

 

様々な失敗をしても

「Iさんに指導してもらって、どんどん自分のものにできていった」

ということです。

「今だから笑えるけど、本当に小学生の初恋みたいに純真な思いで、毎日の授業へ行くのが楽しくて仕方がなかった…」

そうです。

 

 

資格を手に入れ、恋を失った友人は…

そんな彼女は恋愛感情をみごとに勉学熱にからめ続け

確実に授業単位数と模試スコアを増やして行きました。

 

恋愛がからむと女性は馬鹿力のようなものが出るというのは本当だと思います。

 

肝心のI先生とはプライベートの話はほとんどしなかったと言うから驚きです。

私から見れば

若い女子大生からアタックされたら教え子と言えど嬉しくなるようなものだと思うのですが、

変な所で真面目一徹な友人は

ついに10か月のスクール期間中に一切の感情表明をせずにI先生への思いを終了させたのだそうです。

 

彼女は努力の末にとうとう資格を取得しました。

一度失敗して二度目の再挑戦で合格したのです。

 

合格してスクールに最後に行った際

報告を受けてI先生は友人に優しく称賛の言葉をむけました。

その際に軽く腕を叩かれて

「ああ、これでこの恋も終わったんだな」

と嬉しさと極度の寂しさで内心倒れそうだったと言います。

 

その後、友人がスクールに行くことはなく

もちろんI先生に会うこともなくなりました。

 

失敗する…成就することがないと元々考えていた恋なので

なるべくしてなった事態ではありますが

友人はやはり数週間ほど「心ここにあらず」の状態になりました。

 

失恋の痛手をどうしたのかと聞くと

「近所のスーパー銭湯に、毎日指がふやけるまで通った」

とまたしても笑える対応策です。

 

他人の昔の話ですから私は笑えるものの

体験当時の本人にしてみたら笑うどころではない真剣な話でしょう。

 

結果として

友人はこのおじさん講師I先生に恋をしたことで

かなり難関であったこの資格を取得することに成功し

それを人生の次のステップに活かすというかけがえのない体験を持つにいたったのです。

 

後ろ向きの恋

見込みのない恋であっても

それを前向きなバイアスにかえて行った彼女の考え方はとても素晴らしいと思いますし

これによって成長したぶん

ある意味よい恋であったとも言えるでしょう。

 

ただ、

老婆心ながら私が思うのは

もう一人の当事者であったI先生が

彼女の想いに気づいていたのかどうか…という点です。

 

人それぞれとは思いますが

気づいていながらプロ講師としての態度を崩さなかったのか

または本当に気が付かなかったのか。

 

彼の側からの真相も知りたいと思ってしまいます。

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