出会いは飲み会、しかもラブホで
彼と知り合ったのは、年末に東京から地元に帰省した時に女友達に誘われていった合コンとまではいかないけど、男女2対2くらいの飲み会でした。
みんな同い年で、私と女友達はまだ学生で、男の子たちはすでに就職していて、聞くと埼玉の建築関係の会社に勤めているとのことでした。会社の寮に住んでいて、週に何度か建築関連の勉強会があって、学生しながら働いてお給料もらってるみたいな感じだと言っていました。
私が住んでいたところが当時東京の埼玉よりの下町で、近いね、と言う話題で盛り上がりました。その時は私は2人ともタイプではなかったので、ただ、飲み会を楽しんでいる感じでした。
その時はそれきりで終わりかな、くらいに思っていたのですが、男の子の1人が私を気に入ってくれたらしく、翌日も飲みに誘われました。
その飲み会に行ったのが失敗だったのですが、私は昨日と同じ女友達と行き、彼は別の男友達を連れてきていました。
その時も他愛も無い話題で盛り上がり、その日はラブホで四人でお酒を持ちこんで飲んでいたのですが、それぞれ眠くなって、私を気に入っている彼が奥に、真ん中に私、その隣に女友達、床にもう1人の男の子、といった感じで横になっていました。
お酒が入っていたこともあり、恋がどんなものかも知らず、そんな風に男の人と添い寝するのも初めてだった私が、何を思ったのか、寝ている彼に抱きつくようにして片腕を彼のおなかの上に置いてしまいました。
それが失敗のはじまりだったと今では思いますが、彼の性欲にスイッチが入ってしまったようで、隣に女友達が寝ているのにも関わらず私のほうに向き直って、キスして来たのです。しかもディープなやつを。
恋すらしたことないのに、いろいろ順序すっ飛ばしていきなりファーストキスを奪われてしまいました。何が起こっているのか全くわからず、彼のされるがままで下着まで脱がされ、胸をもまれ、乳首をなめられ、あそこまでなめられ、私もそこで拒否すればいいのに、フェラまでせがまれ、やったことないのにやり方もわからないままとにかくしてあげました。
エッチはさすがにお預けしましたが、その時点でこいつとの恋は無いな、失敗したなあ、女友達になんて説明しようと、思っていました。
翌日の女友達との気まずさといったら無かったです。
本当にあの飲み会は私の人生で一番行かないほうが良かった消したくても消えない若かりし日の大失敗の夜になりました。恋ってそんな簡単なもんじゃないな、と思い知らされました。
あんなことがあったのに積極的に誘ってくる彼
そんなことが前日にあったにも関わらず、翌朝電話を掛けてきた彼は「昨日のこと覚えてる?」とかいけしゃあしゃあと聞いてきました。拒まなかった私も悪いのですが、そもそもキスもあんなエッチなことされたのも全て初めてで、拒み方すら分からなかったのが正直な感想です。
彼に全部覚えてるし、初めてだったことを伝えると、とても驚いていました。
18にもなって、付き合ったことすらない、ということが信じられなかったようです。
自分でいうのもなんですが、昔から私は見た目が大人っぽくみられていて、そういう経験はたくさんしているだろう、と勝手に勘ぐられるような子でした。見かけはそんなでも中身はとてもピュアだったのです。
そんな自分をもっと大切にしてあげればよかったのに、あんな失敗をしてしまうなんて、たぶん慣れないお酒のせいだったのだと思います。恋も憧れだけが大きくなって、飲み会で素敵な人と出会って恋に発展すればなあ、という淡い期待はしていました。
でもあんな急展開が待ち受けていたなんて、誰が想像できますか。本当に馬鹿なことしたなあと思いましたが、何故か、彼は私のピュアな一面に尚更惹かれてしまったようで、その日から毎日電話で猛アタックされました。
それまで、男の人からそんな風にアタックされたことの無い私がころっと行ってしまうのに、そう時間は掛かりませんでした。
その時もっと彼の本性を見定めればひどい失敗をしないで良かったものの、口先のうまさにほだされてしまったのです。この恋は始まりから失敗続きだったように思います。
今なら冷静に男の人を見定めることは出来ますが、あの頃の何にも染まっていない私にそれは無理な話でした。初めて彼氏が出来るかもしれないわくわくで胸の中はいっぱいになってしまっていました。
彼の見た目もそんな色眼鏡で見ていたので5割り増しくらいに男前に見えていたのかもしれません。恋に恋するってこういうことを言うのでしょうね。
今思い出して書いていても、恥ずかしくなってきます。
その後、その初恋で辛い思いをすることも知らずにその失敗だらけの恋愛に猪突猛進していこうとする私なのでした。
お家デートH三昧、その結果。
私は学生寮に住んでいて、男子禁制だったので、もっぱら彼の会社の寮に週末になるとお泊りに行く、というのが定番でした。
行ってすぐ、ソファに腰掛、キスをして、エッチして、ちょっとテレビ見て寝る。
翌日も朝からエッチして、ずっとお家で過ごすか、ごくごくたまに近所に映画やショッピングに出掛ける、といった感じでした。
付き合うのが初めてだったので、恋なんてこんなもんだろう、くらいに思っていました。
それが、失敗の元でした。
避妊もろくにせず、外に出してもらって、安心していたあの頃の自分をしかってやりたいです。
案の定妊娠してしまいました。
その頃には私も彼に不信感を持ち始めていて、ギクシャクして、妊娠が発覚する前に別れてしまっていました。もっと自分を大事にすれば良かったことと、もっと彼に自分の不満をさらけ出せたら良かったことと、避妊をしなかったこと、いろんな失敗をその恋で味わいました。
エッチをすれば彼が満足するからと我慢していた自分が情けないです。傷つくのは自分だともっと早く気付けばよかったのに、恋に恋していて、彼氏がいる自分、という幻想に酔いしれて、最悪の失敗をしてしまったことに心から後悔しています。
彼だけを責めてもしょうがないですが、自分だけじゃなく、家族も悲しませるようなあんな失敗は二度としたくないと思わされた初恋でした。
でも、その後の恋はそこまで大きな失敗をせずに済んだので、それは良かったです。